センター試験(英語【筆記】)

ざっと見た感想です。

第1問
おっと,いきなり「文強勢」が消えてる。「センター試験はコミュニケーション重視の英語教育の成果を問うもの」→「コミュニケーションの最小単位は文」→「文の中での発音・イントネーションを問う」という理屈であったはずだが、問題作りに行き詰ったかな?
出題されている単語はいたってまとも。準備した子としなかった子にそれなりの差がついた問題だと思う。

第2問
A 文法と呼べる問題は問5ぐらいかなぁ。後は単語・熟語という感じ。
B 会話問題。問1と問2発音力入ってますね。その分問3は「何これ?」という感じ。
C 問1は絶対に落とせない問題。問2は owe という動詞を知っているかどうかだけど,意外と知らないかも。問3も実際には特に難しいというわけではないけど,学生は疑問詞が2つ出てくると混乱するので,出来はよくないかな。答えが I decided yesterday. だってことを頭に置けば When で始めればいいことはわかったはずだけど…。


第3問
A 問1,問2とも妥当な問題。makeshift も have a penchant for も事前に知っていた学生は皆無だろうし,十分に内容から推測ができる。問2の vintage が「ビンテージ」と結びつかなかった学生もいるだろうが,まぁそれを言い出すと切りないし。

B ある主張に対して明瞭に「賛成!」「反対!」という議論になっていなかった分だけ,去年・一昨年に比べるとやりずらかったと思う。

C センターの問題としては妥当な線でしょう。

第4問
A 表ではなく,グラフ(しかも,一部の項目が記号になっている)になっていたけど,過去問や実戦問題をやった子ならそれほど戸惑わなかったはず。旅先の情報を「ガイドブック」ではなく「ネット」で調べるのが普通になっている若者にとっては,内容的にも大筋は理解できたと思う。第2段落の内容が追えずに問2を間違えた子も結構いたかな。

B 広告から「フライトスケジュール」に変わったけど,問われている内容に大きな差がなかったので,慌てることはなかったはず。飛行機に乗ったことのない生徒は「ビジネスクラス」「エコノミークラス」が分からなかったかも。まぁ,このあたりは「国民の常識」とセンター側は考えているのだろう。それにしても,こういうのは英語の試験なのだろうか?「問題文で家族が何人かを確認し,残席数との兼ね合いで便を選択する」 まぁ,問題文を読むところまでは英語の試験と言えるかな。

第5問
大幅に分量が減った。その分問題文はややっこしくなったけど…。本当は問1が解けていなければ「全体像は把握できていなかったことになるんだろうけど,そこで間違えても,残りの問題を解く上で特に支障はなかったはず。

第6問
昨年同様「小説・物語」系ではなかった。内容的には去年の問題より読みづらかったと思う。ただ設問は例年どおり「本文の記述の順序通り」なので,解きやすいことは解きやすい。問5,6あたりが出来が悪いような気がする。

生徒が苦手にしている文強勢が消え,量が減ったことを考えると,学力低下分を差し引いても,去年より若干平均アップかな。121点ぐらい??